机上のビジネスプランをリアルに実行し、成功を得るために必要不可欠のマインドとはなにか―
世界中に進出しているコンサルティング企業Glenn Llopis Groupの会長グレン・ロッピスをご存知だろうか。
起業家として大きな成功を成し遂げたロッピスは、ビジネスアイディアを現実にするために必要なマインドのことを「イノベーション・メンタリティ」と名付ける。
たとえどれだけプランを練っても、どれだけビジネス書を読んでいても、いざ実行するとなると壁が行く手を阻み、あきらめてしまうビジネスマンがどれだけいるだろうか。
グレン・ロッピスの「イノベーション・メンタリティ」を知れば、あなたもその1人から抜け出せるかもしれない。
そこで、今回はグレン・ロッピスがアメリカのビジネス誌Entrepreneurに掲載した記事
「6 Things You Must Do to Make Your Idea a Reality」
から、「イノベーション・メンタリティ」を構成する6つの要素について紹介する。
信じろ、自分自身を
1. Believe in Yourself
私が今まで見てきた中で、アイデアを実現できない人に共通する最も大きな理由。
それは、アイデアが100%実現するまで自分を信じ続けることができない。そういった自己の目標や夢に対する責任感のなさである。
このような人は、チャレンジしたことがあなたの想像を超えたり、手に負えなくなったとき、最後までやり抜く責任を捨ててしまう。
そして、視界が開けてゆく頃にはもう投げ捨ててしまっているのだ。
他人の意見に耳を傾ける
2. Listen to Others
もしあなたが起業家としての成功を目指しているのなら、あらゆる人の声に耳を傾けよう。なぜなら、あなたはいつ、どのタイミングで良いアイデアを聞けるかまでは絶対に分からないからだ。
また、株主から出るアドバイスは常に有意義ではある。だからといって、必ずしも正しいわけではない。
つまりあなたがチャレンジしていることについてすべてを十分に理解している人などいないのだ。
他人から聞くアドバイスやコメントを自分なりに解釈し、たとえネガティヴな意見を聞いてもその背景にある考えを理解し、自分の決断に生かそう。
リスクは最高の友人
3. Embrace Risk
確かに友人やビジネス上のリレーションシップは、アイデアを実現する時に必要不可欠なものだ。
しかし、1番の友人、それはリスクだ。
もし、リスクが最良の友人という事実を本当に受け入れることができたら、あなたは夢と野心を正しい軌道に乗せて実現するためのレンズ、つまり未来を見通す力を手に入れることができる。
プラン通りに進まない時、目の前の課題に集中し、後退せずに前進することができる。
逆に、リスクを受け入れずに頑張ることは、車両を空回りさせていることと同じだ。
決して快適な場所から外に出ることはなく、何も新しいチャンスを得たり、育んだりすることができない。
忍耐は美徳
4. Remember: Patience is a Virtue
「分析に時間を割きすぎてはいけない!」「ためらうものは負ける」と今後誰かから言われるかもしれない。
しかし、ゆずり合いや、助け合いも1つの選択であり、チャンスを無駄にすることではない。
一寸立ち止まり、人生という旅に感謝する時間をつくろう。
立ち止まることのできないものは、心配が次第に大きくなり、望む結果に到達できないで旅を終えるだろう。
たとえ小さな勝利でも、その意味について立ち止まり考えられる者は、予期しない結果や障害にぶつかってもそれを超えてゆけるのだ。
ヴィジョンをクリアに説明する方法を学ぼう
5. Learn to Explain and Sell Your Vision to More than Just Yourself
アイディアを現実に変えるには、誰かに自分のヴィジョンを理解させる必要がある。
ヴィジョンを売ることは、為替を売るようなものだ。
あなたの提案が持っている価値を、あなた自身以上に明確に、クリアにしなければいけない。しかし、クリアにすることで初めて、ビジネスのチャンスが生まれ、またビジネスパートナーとなるような人材が育つのだ。
アイディアを説明するには直接的で、シンプルに。そうすれば、ビジネスが前進するだけでなく、信頼を勝ち取り、賛同を得られる機会も増えてゆく。
あらゆる点が成功へと導く
6. Know Your ABCDs: Always Be Connecting Dots
アイディアを実現するための旅にふさわしい道はどの道か?
それを見分けることで、あなたのアイディアが単なる趣味か、もしくは大きなビジネスになるのかどうかが決まる。
私は、1997年にLuna Rossaというフードビジネスを始めた。
マリネされたアーティチョークの芯が当時の主力商品であり、その商品を主体にした生産ラインを生み出したのだが、その生産ラインを大規模卸売店であるコストコの中に作ったのだ。
この方法が成功した後、同じ発想をパスタソース、ドレッシングなどにも生かした。最終的には北アメリカの小売店6,000店以上で商品を販売することに成功し、あたらしいブランドや、様々な商品のライセンスも取得した。
このようにビジネスが発展し、成功した理由。それは、常に私たちがあらゆる商品、つまりあらゆる点をチャンスに結びつけようとしていたからだ。
最後に
今紹介した6つのことを実行すれば、あなたも必ずアイデアを現実にできる。
そして、「イノベーション・メンタリティー」を心の中に育て続け、新たなビジョンの実現へ動きだそう。
参考:"6 Things You Must Do to Make Your Idea a Reality" Entrepreneur